2016/05/04

足立美術館所蔵 「横山大観展」@北海道立近代美術館

 

連休に帰省した折、北海道立近代美術館にて「横山大観展」を見てきました。

チラシを読むと、北海道で本格的な横山大観展が開催されるのは約20年ぶりとのこと。
今回は足立美術館所蔵の作品から50点を厳選。
キービジュアルにもなっている六曲一双の屏風「紅葉」のほか、「山海二十題」から8点展示。

横山大観は過去に行った展覧会で何点か作品を見たことはあるのですが、まとめて作品を見る機会が今までなかったせいか、横山大観=富士山の絵というイメージがあるくらいでした。
富士山の絵の他は、ホテルオークラの美術展で見た「夜桜」が印象に残っています。

展示は思いのほか見応えがあり、印象に残る作品も多かったです。

中でも大作「紅葉」はチラシの絵を見た時に大観にしては鮮やか過ぎるかな~と思ったのですが、当初は水墨と金泥で描くつもりが京都で良質の朱を見つけたことで濃彩画に変更したとのエピソードを読み、鮮やかに描きたい作品だったのだと。
ただ、水墨と金泥の「紅葉」も見てみたかったとも思いましたが。



水墨と金泥といえば、チラシの中でも紹介されていますが二曲一双の「春風秋雨」がそう。
この作品はとても美しく、しばらく眺めて他の作品も見てからまた見に戻ってしまったほど。
特に春風を表現した方は桜の花が美しく、ポストカードもあったので購入しました。

「山海二十題」からの8点の中では特に「雨霽る(あめはる)」が印象的でした。
その他に印象に残った作品もいろいろあるのですが、一見地味に見える「浅春」や「龍膽」が良かったかな。全体的なバランス(配置)が良く、差し色が効果的な作品だと思いました。

グッズもポストカードや色紙をはじめ、多くの商品が販売されていました。
図録もありましたが、その他にビジュアルブックという「紅葉」と「山海二十題」を中心にまとめたダイジェスト版の図録があったのでそちらを購入。

今回の展示作品を所蔵している足立美術館は13年連続で庭園日本一の座に輝いている美術館として知られています(ちなみに2位は桂離宮)。私もいつか足を運んでみたいとは常々思っているのですが、なかなか機会がなく今に至っています。

横山大観の作品も今回展示されたのは50点ですが、足立美術館は120点を数えるコレクションを有しているとのこと。展示されなかった作品もいつか見てみたいものです。

●足立美術館所蔵 「横山大観展」
 会 期: 2016年4月2日(土)~5月15日(日)
 会 場: 北海道立近代美術館
 時 間: 9:30~17:00(入場は16:30まで)
 休館日:月曜日