2015/04/25

「グエルチーノ展 よみがえるバロックの画家」@国立西洋美術館

グエルチーノ展チラシ「聖母被昇天」

「グエルチーノ展」、今年行って良かった展覧会のひとつになりました。

最初に載せた「聖母被昇天」が使われたチラシをネットで見かけてちょっと気になっていたものの、グエルチーノって誰?って感じで、他にどのような作品があるかまったくわからなかったこともあり、上野(国立西洋美術館)まで足を運ぶ要素が今一つ足りませんでした。

が、今年の3月17日から国立西洋美術館の常設展に作品が加わったのですが、その中にフェルメールの作品とも言われている「聖プラクセディス」があったことで見てみたいという気になり、せっかくなので「グエルチーノ展」も見てこようという流れになったのでした。

グエルチーノはイタリア・バロック美術を代表する画家で、スタンダールやゲーテなどが絶賛していたとの紹介があったのですが、知る人ぞ知るというか、知名度はかなり低いのではないかと思います。(そのおかげもあってか、お客さんも少なくゆっくり見ることが出来ましたが)

今回の展示作品数はリストで確認すると44点。数はそれほど多くないものの、大きな作品が多いこともあってか、解説を読みながらひとつひとつじっくり見ていくと、見応えのあるものでした。

グエルチーノ展チラシ中

キリスト教関係のテーマが多いからなのか、空を仰ぎ見るようなポーズが多いなど、わりと大げさな作風という印象もあったけど、大きな作品だとその方が見栄えがしてよいかも。

あとは色づかいが赤・青・黄色を中心に、全体的に鮮やかでブレがない。(ブレがないというのは、例えば聖ペテロの服装の色が一貫しているなど)

作品そのものも比較的明暗がハッキリしているのですが、図録はさらにコントラストが高めの印象でした。(絵画展や写真展でいつも思うのですが、印刷物の色って難しいですね)

グッズ売り場でポストカードを買ったら、スタンプを押した袋に入れてくれました。

「グエルチーノ展」スタンプ

このスタンプと同じ絵柄でキャンバス製のトートバッグも販売されていました。

モチーフに使われているのは、最初のチラシ画像にある「聖母被昇天」の上部にいるハトと、「放蕩息子の帰還」という作品に描かれているイヌです。

「放蕩息子の帰還」は美術館の外にあったパネルに使われていました。
こんな作品です。(ワンちゃん、いますね)
   ↓
グエルチーノ展パネル「放蕩息子の帰還」

ついでにグッズ売り場で思わず買ってしまったもの。
それは「イタリアンラスク アンチョビソース&オリーブ」(6枚入り/650円)。

イタリアンラスク@グエルチーノ展

グッズは他にもいろいろあったのですが、珍しく食べ物を購入してしまいました。
アンチョビソース&オリーブという味に惹かれまして・・・。(確か他にキャラメル味のラスクもありました)

パッケージを見ていただくとわかるとおり、ラ・ベットラ・ダ・オチアイの落合シェフとのコラボ商品となっております。

ラスク表面に見える黒いプツプツはブラックオリーブ。
甘くないのでお酒(ワイン)との相性も良さそうな印象。

パッケージには「キリストから鍵を受け取る聖ペテロ」が使われていました。

イタリアンラスク@グエルチーノ展(パッケージと共に)

ちなみに、“グエルチーノ” というのは本名ではなく、あだ名だそうです。
やぶにらみ(いわゆるガチャ目とかロンパリ目のこと)の、という意味だそうで、そう呼ばれていたのをそのまま使っていたとのこと。

今回の「グエルチーノ展」に展示されている作品の多くは、チェント市立絵画館所蔵のものとのことですが、その絵画館があるチェント市は2012年5月に震災に遭い、いまだに復旧のめどが立っていないそうです。この展覧会の収益の一部は絵画館の復興に充てられるとのこと。

普段は宗教画などはそれほどじっくり見る機会がない私ですが、グエルチーノの作品はコントラストがハッキリしていて色鮮やかなせいか、ドラマチックな印象があり、見ておいて良かったと思える展覧会でした。

グエルチーノ展チラシ「聖母のものに現れる復活したキリスト」

●よみがえるバロックの画家 「グエルチーノ展」
 会 期: 2015年3月3日(火)~2015年5月31日(日)
 会 場: 国立西洋美術館
 時 間: 9:30~17:30/毎週金曜日: 9:30~20:00
 料 金: 一般 1,500円(当日)
 展覧会特設サイト:http://www.tbs.co.jp/guercino2015/